持高(ポジション)の全体把握には残高ベース表が便利ですが、具体的持高操作には月別受払ベース表を使います。表3「決済期別外国為替持高・調整表」で操作のあらましを説明しましょう。例示表の1月のポジションを見ると、外貨の受取が270万ドルに対し、支払が300万ドル、差引30万ドルの売持となっています。持高をゼロ(スクェア)にするためには、同額の買持要因を増やす必要があります。そのためには、1月受渡の先物買予約を新たに30万ドル結べばよいわけです。また、2月受渡以降の項目も月別ネットポジション(買持・売持をネットアウトしたポジション)がゼロになっていない場合があります。例示表のケースでは、1月受渡の先物買為替を30万ドルに代えて10万ドルだけ締結し、1月の先物買為替、2月の先物売為替をそれぞ20万ドルの同一金額で同時に締結するスワップ取引を行うこともできます。これらの取引により、例示表では総合持高(オーバーオールポジション)がゼロ(スクエア)になります。列別操作のほかに残高ベース表でオーバーオールポジションをどのように持っていくかの方針を立てて操作します。たとえば、将来ドルが減価すると予想される場合、オーバーオールポジションのベースでドルを売持に傾け、ドルが上昇すると予測されるのであれば、ドルを買持にします。調整項目として使い勝手がある項目は、先物為替予約か外貨預金です。外貨預金はこのほかにも、たとえば、今日輸出代金が入り、明日ほぼ同額の輸入決済があるとすれば、輸出代金を外貨のまま受け取り、それを外貨預金に入金して、翌日、その外貨を輸入決済に充てることができます。とくに輸入決済等は期日が決まっているものも多く、支払日別の管理も重要になってきます。さらに債権、債務の円コストを付記すると採算を加味した操作が可能となります。