夏に近づき暑くなってきた土曜日、塾の帰りでのこと、バス停で小学校の隣のクラスの女の先生と遭遇した三男は、その先生に「塾通い」について、「人生を浪費している」というようなことを言われたらしいのです。体も頭も筋肉でできているかのようなたくましい長男とか、寝てばかりで気が短いわりに立ち直りも早い次男とは明らかに違う、文学的な素養を感じさせる三男は、そのことに少し傷ついたようでした。それに開成に行った次男と同じ小学校の三男は、先生や周りの友達からも当然、開成を受験するのだろうといったようなことを言われたりしていて、プッレシャーになっていたようなのです。兄弟といっても、こうも違うのかと思えるくらい性格が違います。長男はどちらかというと「人につく」タイプで、気に入った先生や気に入ったものにはとことんのめり込むため、長男を取り囲む環境は比較的わかりやすく、通っていた海城中学、海城高校はいい先生に恵まれて、とてもすばらしい学校に思えました。次男はというと何を聞いてもよくわからないので、当初、母親は学校がおかしいと思ったようでした。何しろ部活の合宿なども、送り出したはいいけれど、どこでなにをやっているのか場所がわからなかったりするくらいで、特にいい先生がいるともいわないし、親としては学校にかなり不安を感じたりしたものです。つまり子供によって親から見る「学校」も違って見えるということなのではないでしょうか。