効果的な「タグ」の設定がアクセス数を増やす

2011.03.31

たとえば、家族で海に旅行したときに撮影した動画を投稿するとしましょう。タイトルは「夏の海水浴」や「海の思い出」などとつけるのが普通だと思います。検索などであなたの投稿動画にたどりついた他の閲覧者は、タイトルから海のホームビデオだと判断します。海水浴の映像を見たいと思っている人であれば、クリックして再生してくれるでしょうが、それ以外の人の注目を引くことはないでしょう。しかし、その映像内に花火や潮だまりの生物のシーンがあったとしたらどうでしょう。せっかくそのようなシーンがあっても、タイトルやジャンルの情報だけでは、そのような映像を見たいと思っている人に動画の内容が伝わりません。そこで、タグの登場です。「花火」「潮だまり」「磯の生物」などといった動画の内容を端的に表すタグを、動画登録の際に入力しておくのです。それにより、あなたの動画が、上記のような検索キーワードで映像を探す人の注意を引く可能性もぐんと高まるというわけです。内容的に関連性のありそうな他の動画をリスト表示する仕掛けまた、YouTubeの動画再生ページには、その動画と内容的に関連性のありそうな他の動画をリスト表示する機能もあります。その際、タグの情報が大いにモノを言うのです。つまり、動画のテーマやコンセプトはまったく異なっていても、先ほどの例でいうと「磯の生物」というつながりで、あなたの海水浴ビデオが、磯の生物の学術的な生態研究映像の関連リストに表示される可能性もあるわけです。磯の生物の情報を幅広く求めている閲覧者にとっては、学術的な映像と並んで、あなたの動画も役に立つ情報になるかもしれないのです。このようにYouTubeには、ブログなどのクチコミで一度サイトにアクセスを呼び込めば、訪問者の興味を引くような関連動画を次々と見せる仕組みが用意され、1時間滞在させたり、リピートしてアクセスさせるような構造になっているのです。動画を中心にしたクチコミ連鎖のコミュニティーを広げる、エンベッドやタグといった機能の提供こそが、YouTubeを巨大な動画投稿サイトに仕立て上げた要因の一つと言えるのです。そして、このようなYouTubeの仕組みは、映像による新しいプロモーションメディアとしての可能性を広げることになりました。台湾人のギタリストが一躍スターになるこのようなYouTubeの仕組みは、その動画のテーマがたとえニッチでマニアックであっても、それを求めている人が世界のどこかにいて、その人にその動画の存在を知らしめることができる可能性をぐんと高めてくれました。加えて、その動画がもたらす情報が良質で有益でありさえすれば、必ずや支持されて、さらなるクチコミ効果を生むことにもなるのです。ここで、ある台湾人のギタリストがYouTubeへの投稿をきっかけに、その筋で世界的に有名になった例をご紹介しましょう。筆者が「Googleビデオ」(Googleが運営する動画投稿サイト)でこの動画を見つけたのは、2005年12月でした。バロック音楽「パッヘルベルのカノン」をロック風にアレンジして、コンピュータで作った伴奏に合わせてギターを弾きまくるだけの映像ですが、かなりのギターテクニックを披露しており、とにかくカッコイイ演奏なのです。その後、YouTubeにも同じ動画が投稿されました。趣味でギターを弾いている筆者だけに、このギタリストが誰なのか大いに気になりました。幸い、動画のオープニングにテロップで「JerryC」という名前が表示されるので、彼がいったい何者なのか検索してみました。彼は自分のホームページを持っており、自己紹介とともに、「パッヘルベルのカノン」の伴奏の音源ファイルと楽譜をダウンロードできるようにしていました。
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