L君はある有名私立大学を首席で卒業し、現在大企業に勤めている青年です。彼は小学校6年のときに入会して中学卒業まである塾に在籍していました。その塾に入ってきたときの成績は、あまり目立つものではありませんでしたが、L君は6年生にしてはとてもしっかりしている態度で、返事もはきはきとしていました。また一緒に来たお母さんは教育熱心であり、しかも冷静に自分の子どもを見ることができる、とても感じのよい人でした。L君はまず塾長に対し、母親に何もいわれないのに「よろしくお願いします」という礼儀正しいことばであいさつをしたのです。そこの塾長はこのことばで「この子はきっと伸びる」と直感したそうです。事実その子はまもなくクラスのリーダー的存在になり、わからないことがあればよく質問し、講師のほうからの質問にもよく答えてくれました。宿題もまず忘れたことがなく、積極的に学習している様子がよくうかがえました。授業が始まる前のちょっとした時間の雑談などでも中心になってクラスを引っぱっていました。そして中学生になると、めきめき頭角を現してきて学校の成績も常に学年で10番以内に入るようになったのです。彼の欠点といえば少々落ち着きがないために(授業はよく聞いている)、問題をやらせると必ずといっていいほどケアレスミスをすることでした。こんなミスをしなければ満点をとれたのにといった中間や期末テストが何回かありましたが、しかし成績は少しずつ伸び、中学3年では常に学年で5番以内になりました。結果的には公立の進学校に行きましたが、なにしろL君はよく質問し、わかるまで徹底的に考えて、やり残しをするようなことはありませんでした。それに先生を活用することも上手で、先生といろいろなことについて話し合うことも好きでした。合格した進学校でも常にトップクラスを維持し、推薦で有名私立大学に入学することができたのです。塾を上手に利用するいちばん得な性格の生徒はL君のような場合です。何事にも積極的に取り組めば、必ず成功するものです。しかし積極的な勉強方法とわがままな勉強方法とでは全然違います。ただ元気がいいだけではダメですから、この点は気をつけてください。社交型の場合、欠点といえば先に挙げた「ケアレスミスが多い」ということがありますが、これは練習さえ積めば直ってくるものですから、そんなに気にしなくてもよいと思います。
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